こんにちは!奈良人です。
奈良県を北西から南東に走っていた大和鉄道。地元民の間では通称「やまてつ」と呼ばれていました。
そんな大和鉄道は、現在「新王寺⇔西田原本」として残るのみです。
当時は、さらに田原本町から桜井市まで線路が延びていました。2018年には開通100周年イベントも行なわれ歴史を感じる鉄道です。
今回は、なつかしの鉄道である大和鉄道の、廃線跡を車で走った記録と、大和鉄道に関する情報をお伝えします。
大和鉄道の廃線跡を車で走ったよ!
大和鉄道は王寺町から桜井市までを13個の駅で結んでいました。
全ての駅は以下となります。
- 新王寺駅
- 大輪田駅
- 佐味田川駅
- 池部駅
- 箸尾駅
- 但馬駅
- 黒田駅
- 西田原本駅
- 寺川駅
- 味間駅
- 大泉駅
- 東新堂駅
- 桜井駅
この内、寺川から桜井までは現在、廃線となり駅がありません。
ですが桜井の手前までは、「奈良県道14号桜井田原本王寺線」の一部として道路になっています。
この道路と、当時の駅があった場所をご覧ください。
西田原本駅
▲現在西田原本駅が終着駅です。
当時はここから桜井まで線路が延びていました。
14号線まで(治療院)
▲西田原本駅から当時の桜井方面を見た線路跡
分かりにくいですが、治療院が建っています。
▲治療院
この先に西田原本駅があります。
14号線まで(野瀬石油まで)
▲治療院から桜井方面を見た廃線跡
道路が左へゆっくりとカーブしていますが、当時はここが線路でした。
▲野瀬石油の裏
野瀬石油の裏側を線路が走っています。ここで県道14号線と合流します。
▲県道14号線との合流地点
14号線から近鉄の高架まで
▲交差点「三笠(みかさ)」
県道14号線と合流してすぐに、交差点の「三笠」があります。
▲県道14号線の上を走る近鉄橿原線の高架
近鉄の高架から寺川駅まで
▲高架を抜けた県道14号線
高架を抜けると左にはスーパーがありました。僕が知っているのは、グランドストアがあって、その後サンプラザになりました。
今は閉店して空き店舗です。
▲寺川の橋
寺川があるので、ここを過ぎると「寺川駅」があった場所です。
でも具体的な位置は分かりません。ゴムの製造会社である三和ゴムの辺りとしか分かりません。
寺川駅
▲三和ゴムの辺り
国道24号線から味間駅まで
▲交差点「千代北(ちしろきた)」
三和ゴムを過ぎると、国道24号線と合流する交差点「千代北」があります。
▲千代北を越えたところ
千代北を越えると、ゆるやかに右カーブです。
▲ゆるやかなカーブを抜けたところ
カーブを抜けると、右手に南部環境開発、さらに少し進むと、左手にスポーツジムやファミマがあります。
ここから3つ目の信号でまた、左にカーブします。
▲3つ目の信号「千代東(ちしろひがし)」
▲「千代東」の看板
▲「千代東」を抜けるとカーブの入り口です
▲交差点「味間」
千代東を越えて2つ目の信号が「味間」です。
▲交差点「味間」を越えたところ
真っ直ぐに道が延びていますが、途中に味間郵便局が右手にあります。
この味間郵便局と道を挟んで反対側の左手に、味間駅の跡と言われているコンクリートが残っています。
味間駅
▲右手の白い建物が、味間郵便局
写真の左側に木が写っていますが、ここが味間駅の跡です。
味間駅のホーム跡
▲味間駅の跡
▲上には鉢が置かれています
▲ホームの端?
味間駅から大泉駅まで
▲味間駅を越えて真っ直ぐ進みます
▲交差点「味間東(あじまひがし)」
左手にはセブンイレブンがあります。
▲交差点「大西北口(おおにしきたぐち)」
味間東の交差点を越えると、すぐに大西北口の交差点があります。
右手には藤高製菓があります。ちなみに年末の短期バイトで、お餅の袋詰めをした事があります。
ここを越えると、桜井市になります。
桜井市に入る
▲桜井市
桜井市に入りました。ここから右に大きくカーブします。
▲交差点「大西口(おおにしぐち)」
カーブを抜けると、大西北口の交差点があります。
▲大泉駅へ向けて真っ直ぐな道(廃線跡)
▲交差点「大泉北(おおいずみきた」
大泉北の交差点を越えると、左手に桜井大泉郵便局があります。
大泉駅
▲桜井大泉郵便局(大泉駅の跡)
▲桜井大泉郵便局(大泉駅の跡)にさらに近づく
この場所が、当時の大泉駅です。
大泉駅から三輪停車場線まで
▲交差点「大泉」
桜井大泉郵便局(大泉駅の跡)を越えると、交差点「大泉」があります。右手にはローソンがあります。
この交差点は大三輪十市線と交差していて、左折して突き当りまで行くとJR三輪駅まで行きます。
途中の交差点「三輪」を左折すると、大神神社の大きな鳥居が見えてきます。
大神神社の恋愛について記事を書いています。詳細は以下をご覧ください。
非公開: 大神神社の縁結び効果!うさぎのお守りや絵馬のご利益と山のパワー
三輪停車場線から中和幹線まで
▲交差点「大泉」を越えたところ
ここから途中ゆるやかな右カーブの場所が1ヶ所ありますが、結構長い真っ直ぐな道が続きます。
3つ目の信号が「東新堂北(ひがししんどうきた」の交差点です。この交差点を過ぎた辺りが新堂駅の跡になります。
▲交差点「東新堂北(ひがししんどうきた)
左手にABCマートやセカンドストリート(元ライトオン)、右手に餃子の王将があります。
交差点を越えてすぐの左手にはツタヤがあります。
交差している道は中和幹線で、東側(左折)して山を進むと、あじさいで有名な長谷寺を通り、榛原へ行けます。
榛原からは宇陀市の大宇陀や室生へ行けます。
室生と大宇陀の道の駅の記事を書いています。詳細は以下をご覧ください。
道の駅 宇陀路大宇陀は産直とバスの発祥の地!ブルーベリーや宇陀牛も特産 道の駅 宇陀路室生のランチはレストラン青葉の庄で決まり!おすすめメニューは?
東新堂駅
▲交差点「東新堂(ひがししんどう」
ツタヤを越えてすぐに交差点「東新堂」があります。この辺りが、東新堂駅の跡ですが、はっきりとした市は分かりません。
▲交差点「東新堂」を越えたところ
この辺一帯は宅地になっています。なので東新堂駅の跡も今はないかと思われます。
寺川の橋(上ノ庄橋)
▲寺川の橋(上ノ庄橋)
交差点「上ノ庄橋南詰」の手前に橋があります。
個人的な意見ですが、この橋から見る景色が好きです。特別に景観が良いとかではないのですが、懐かしい感じがします。
奈良人
▲上ノ庄橋の東側に、もうひとつ橋がある
▲上ノ庄橋の西側は歩道がある
▲上ノ庄橋の歩道から西側をみた風景
▲上ノ庄橋の歩道から東側をみた風景
▲上ノ庄橋の東側にある橋から、東側をみた風景
交差点「戒重北之町」
▲交差点「戒重北之町」
上ノ庄橋を越えると、交差点「戒重北之町」があります。
この交差点を左折して1.5kmほど真っ直ぐ進むと、右手にスーパーセンターオークワ桜井店があります。僕はオークワに良く行きます。
国道169号線
▲交差点「春日神社前」
交差点「戒重北之町」を越えるとすぐに、交差点「春日神社前」があります。この交差点は、国道169号線と交わっています。
この場所がちょっとややこしくて、大和鉄道の廃線跡に行くには、右折してすぐに左折します。
国道169号線を越えたて廃線跡が途切れるまで
▲向こうに見える細い路地が廃線跡
交差点「春日神社前」を右折して、すぐに左折して、この路地に入って行きます。
▲路地
▲真っ直ぐ進むと行き止まり。
左右に道があり真っ直ぐ進めません。
この先を大和鉄道が走っていましたが、今は宅地に開発され廃線跡を進むことが出来ません。
ですが、川がありその周辺では、廃線跡を見ることが出来ます。
東新堂駅から桜井駅の間(道が途切れた所)
川と近鉄の高架が交差している場所がありますが、そこで大和鉄道の廃線跡が残っています。
見れる廃線跡は3つです。
- 西側にある橋台
- 東側にある橋台
- 橋脚の跡
大和鉄道の建造物はあまり残っていないのですが、この場所は3つも残っているので凄いですね。
川を挟んで東西にある橋台
▲川の上を渡っていたであろう廃線跡
写真の左下と右上に廃線跡があるのが分かりますか?この場所を大和鉄道が走っていました。
上を走っているのは、近鉄電車の大阪線です。
▲左下の写真のアップ(西側にある橋台)
▲右上の写真のアップ(東側にある橋台)
ここから真っ直ぐに鉄道が走り、JR桜井線(万葉まほろば線)の手前を左に曲がり、桜井駅に終着したと思われます。
ただし今は、この辺りは宅地化され、当時の姿を残した廃線跡を見れる場所は、ここが最終となります。
橋脚の跡
▲川の中にある、橋脚の跡
橋桁を支えていた、橋脚の跡も残っています。
奈良人
桜井駅
▲桜井駅側から西側をみた風景
今はマンションが建ち、住宅が建ち、当時の面影はありません。
さきほど紹介した、川の廃線跡の上を通っていた、近鉄電車(大阪線)の電車が右手に見えますね。
▲西側から桜井駅側をみた風景
倉庫?らしき建物があります。この先が桜井駅です。
▲タイムズ桜井駅西の駐車場
知らない間にタイムズが出来てました。
昔はこの敷地内はフェンスに覆われていて入ることが出来ませんでした。でも今はタイムズになっているので入れます。
奈良人
▲タイムズからみた桜井駅
左手に見えるのは、近鉄電車(大阪線)です。
▲さらに桜井駅に近づいて、フェンスの隙間から撮影
タイムズのおかげで桜井駅に近づくことが出来ました。
もし行かれる場合は、ちゃんとタイムズに駐車してから、桜井駅を見てくださいね。60分220円です。
唱歌や路線図など気になる情報
唱歌
奈良県立図書情報館のYouTubeチャンネルでありました。
「ぽっぽっぽっぽっ」と言うところや、「ピッピー、ピッピー」とか「ポッポー、ポッポー」と笛が鳴るところが、陽気でウキウキします。
路線図
奈良県立図書館情報館の公式HPで公開されています。ですが地図は見にくいです。
鉄道歴史地図というサイトがあって、そちらの地図の方が見やすいです。
鉄道歴史地図の地図をみる場合は、地図の下にある「元の路線を表示」という緑色のボタンを押すと駅が表示されます。
大和鉄道は蒸気機関車だった?
奈良県立図書館情報館の資料をみると、蒸気機関車の写真が写っています。
有名なD51などではなく、小さな貨物列車といった感じですが、浪漫を感じてしまう僕です。
まとめ
大和鉄道の廃線跡は県道14号線として、現在も利用されています。
- 県道14号線として利用されている
当時の姿を残す場所は、味間駅のホーム跡、桜井市を流れる川に掛かっていた、橋台2ヶ所と端柱の跡の、合計4ヶ所です。
- 味間駅のホーム
- 西側の橋台
- 東側の橋台
- 橋柱
2018年には、開通100年の記念イベントも開催された大和鉄道ですが、これからも地元民の方が忘れず心に残っていくことを願います。