中国企業のレノボと、国内有名パソコンメーカーのNECと富士通。この3社の関係が気になりますよね。
この記事では、レノボと、NEC、富士通の関係について解説します。
目次
レノボが富士通とNECのパソコンを作るようになった経緯
NEC
2011年7月1日にNECのパソコン事業部とレノボは合弁会社(ジョイントベンチャー) Lenovo NEC Holdings B. V(NECパーソナルコンピュータ)を設立
出資比率はレノボが51%でNECが49%となりNECはレノボの子会社となりました。
2021年7月1日には、ジョイントベンチャーを開始してから10年目となり、レノボが66.6%の出資比率になっています。
マザーボードにLenovoのロゴ
NECのノートパソコンのマザーボードにはLenovoのロゴが入っているようです。
米沢工場で作られるPCもある
元々、山形県米沢市にあった工場はNECの向上です。この米沢工場では、ThinkPadの一部が作られています。
これは、ThinkPadの米沢生産モデルとして、日本エイにこだわりたい方に好まれています。
富士通
2017年にレノボは、富士通のPC・タブレット部門の「富士通クライアントコンピューティング」を買収しました。
出資比率は、レノボ51%、富士通44%、株式会社日本政策投資銀行5%となっています。
富士通は独立して経営
レノボとNECは、NECレノボ・ジャパングループとして経営を一体していますが、富士通クライアントコンピューティングは独自で経営を行っています。
富士通は島根県出雲市や福島県伊達市に工場がありますが、NECと同じように工場は稼働しています。
ここで作られるパソコンは富士通ブランドとして流通しています。
機種別!富士通とNECで中身がレノボなのはどれ?
レノボの傘下と言っても全ての機器がレノボ製ではありません。
ここでは、
ノートパソコン
デスクトップパソコン
タブレット
サーバー
の4つが、どこ製なのか?について解説します。
ノートパソコン
NEC
NECのノートパソコンはレノボ製とNEC製があります。
基本的にレノボ製はWeb限定販売のエントリーモデル「LAVIE Direct」シリーズです。
高級モデルやモバイルノートパソコンは、NEC製の場合が多いです。工場は山形県内の工場で作られています。
富士通
富士通もNECと同じくエントリーモデルはレノボ製。
高級モデルや法人向けモデルは富士通製の場合が多いです。工場は島根県内の工場で作られています。
デスクトップパソコン
NEC・富士通
NEC・富士通ともに、デスクトップパソコンの多くは自社製造製です。
個人向けの一体型、法人向けのセパレート型のモデルが日本製であることが多いです。
NECが山形県で富士通が福島県の工場で作られています。
タブレット
NEC
主にAndroidタブレット「LAVIE Tab」はレノボ製です。
使用しているバッテリーパックにはLenovoのロゴが入っているようです。
またWindowsタブレットについては詳細が不明ですが、レノボもWindowsタブレットを販売している事からレノボ製との見方が強いです。
富士通
Windowsタブレットが富士通製のようです。
富士通のWindowsタブレットはレノボと形が違っていて、さらに防水・防塵機能などもあるので富士通が自社で作っているようです。
現在は生産中止になったドコモ向けのAndroidタブレット、は富士通コネクテッドテクノロジーズが作っていました。
サーバー
NEC・富士通
NEC・富士通ともにサーバー事業はレノボの傘下になっていないので、自社で作っているとみられます。
レノボ傘下になったことでシェアが増えた?
富士通がレノボの傘下になっていない、2016年度の国内PCのシェア率は、1位がNECレノボで25.6%、2位が富士通で18.1%です。
合計すると43.7%になります。(調査:MM総研)
NECと富士通がレノボの傘下になっている2019年1月~3月のシェア率は、1位がNECで22.2%、2位が富士通で18.7%、3位がレノボで13.5%です。合計すると54.4%となります。
NEC、レノボ、富士通の3社によるシェア率は50%を超える数字となっています。
まとめ
レノボと、NEC、富士通の関係について解説しました。
レノボは、2011年NECを傘下に収め、2017年には富士通を傘下に収めています。
この3社のパソコンシェア率合計ですが、2019年の時点で50%を超えているので、半分以上のパソコンがレノボと、NEC、富士通という事になりますね。